訓練開始から就労定着まで

ご利用の手順(訓練開始から就労定着まで)

就労するにはいくつかのステップを乗り越えて行くことが必要です。病状の安定を維持しながら、他の福祉サービスを総合的にコーディネートする相談支援員と話し合いながら、他の福祉サービスを利用しながら個別サービス利用支援計画を行い、労働習慣の習得や生活リズムの安定、能力の向上、体力回復を目指します。また定期的に相談支援員・スタッフと面談をして個別支援計画やプログラムを見直しながら支援を進めていきます。

1、病状の安定

精神障害の利用者の方は身体・知的障害の利用者と比べて、病状が安定しにくいことが問題となります。就労活動はストレスでもありますので、再発を恐れて挑戦を避けたり、あるいは最悪訓練中に再発してしまい、就労に失敗することはよくあります。わくわくワーク大石では、ほぼ毎日大石クリニックの医療系のスタッフが病状を確認することでこの問題に対応します。
医師との相談

2、労働習慣の獲得

朝は早く起き、日中はハローワークに通い、夜は早寝でいる方は、仕事のコーディネートをすれば簡単に就労可能かもしれません。(このような場合を当院ではIPSコースと言います)

しかしながら実際はこのような方ばかりではなく、朝は起きられない、日中は家にひきこもり、ここ数年は仕事をして稼いだことはなく、両親からのお小遣いが自分のすべての給料と言った人も少なくありません。このような方が就労活動してもIPSコースの様にうまくいくとは限りません。仕事に就くには基本的な生活リズムの安定は大切です。もちろんこのことは家族に繰り返し言われ、自分でもよく理解しておられる方がほとんどです。しかしながら多くの人は自信がないのでまず作業所に通所するのですが、そこでもなかなか通所できません。わくわくワーク大石では通所中に工賃を得ることによって、意欲をもって通所してもらうようにしています。

就労継続支援B型 作業風景

3、職業能力の獲得

一般企業の現場で数ヶ月訓練を行うことで、責任や義務が強くなり能力が向上します。外部機関の人と働くことを通して、就職後に必要なビジネスマナーやコミュニケーションスキルの獲得も実現できます。しかし一番大切な事は、数ヶ月間という長期間一般企業の現場で訓練をすると、机上の練習と異なり、自分もできるという実感が持てるようになることです。
介護施設での就労訓練の写真

4、就職活動支援

主治医の判断を重要視します。必要に応じて関係機関の方々とも相談を行います。応募する企業の条件・業界・職種等について相談・助言を行いながら、応募先を絞っていきます。必要に応じて履歴書の添削なども行います。面接にも必要に応じて同行します。事業主様へ就職後の支援についてのご説明等もさせて頂きます。
障害者の就職・就労・自立支援

5、就労後の定着支援(ジョブコーチ支援)

ジョブコーチ(職場適応援助者)による定着支援を行っています。
病状の説明、ご本人の特性を考慮した職務の切り出し、定期的な訪問、事業主様からの相談受付などを行います。支援期間は6ヶ月間を目安に徐々に減らしていく流れになりますが、必要に応じて支援の立て直しなど仲介が可能です。一週間に一回はOB会を開催していますので、参加して気持ちを取り直すこともできます。
相談支援員